それぞれの願い

 

クロス サスケ編

 

初めて外の世界を知った。

『外』と『樹海』ではあまりにも違った。

殺すことが当たり前だった樹海、殺さない事が当たり前の外。

日の光が当たらないのが当たり前だった樹海。

日の光に当たっているのが当たり前の外。

何もかも、全てのことが樹海と正反対だった。

 

外の連中は幸せそうに笑ってた・・・・。

・・・・・・なぜだか胸が締め付けられて、ムカムカした。

何故こんな複雑な思いがオレを突き抜けるのだろう?

 

 

 

「サスケ」

名前を呼ばれて振り向くと、案の定、小太郎だった。

「小太郎・・・」

「どうしたんだよ、サスケ」

小太郎はオレを見るなり、『お前らしくない』と言いたそうな顔をする。

「・・・・・別に」

「そうか?なら良いんだけど」

渋々了解した小太郎。

「それよりさ!」

さっきの表情は何処へやら、小太郎は明るい表情になる。

「遊ぼうぜ」

「いいけど」

「じゃあ何して遊ぶ?」

「それじゃあ――――――がいい」

 

 

 

 

ハッとした。

オレはどうやら眠っていたらしく、目が覚めると布団の中だった。

白い天井を見ながらぼんやり考え事をする。

この胸の痛みは何なのだろう?・・・・・っと。

考えているうちに「はぁ・・・」っとため息が出た。

 

「なーに、考えてるの?」

 

障子に影がある。

・・・・・・言わなくても分かるが、幸村だ。

「・・・・・・・・何だよ」

「うわっ、不機嫌だね」

障子が開き、幸村の姿が見える。

幸村は何が可笑しいのかクスクス笑っている。

「はぁ・・・・」

っと、小さくため息をついた。

「ため息なんかついたら、幸せが逃げちゃうよ?」

「幸せ・・・」

「幸せ」なんてオレには無縁の言葉。

生きるだけのために人を殺し、幸村の為だけに人を殺す。

本当の意味で、オレは『幸せ』ってモノを知らない。

 

 

 

「いて・・・」

「大丈夫か?サスケ」

「お前がやったんだろ?」

大きな木から真っ逆様に落ちたオレは、

打ちつけた頭をさすりながら小太郎を見た。

小太郎の表情はどこか満足そうだった。

「今日はオレの勝ちだぜ。これで23勝19敗」

ま、上出来かな?っと、小太郎は付け加えた。

「もう1回」

「いいぜ」

オレと小太郎は、ニヤリと笑った。

 

 

 

『「幸せ」なんて、その人が決めることだよ』

幸村が言った。

オレの幸せはオレが決めろって、言いたいらしい。

だったら尚更、オレには幸せなんて無縁になった。

 

 

コノ胸ノ痛ミガ何ナノカ、分カッタ。

 

 

 

オレは小太郎と一緒に、外の世界へ行きたかったんだ・・・。

外の連中のようにはいかないが、一緒に笑いたかったんだ。

一緒に日の光を浴びたかったんだ。

 

しかしオレはやってしまった・・・・。

裏切りと言う最悪の行為を。

信頼を裏切る行為を・・・・・。

 

 

 

神様、どうか僕を―――――――

 

 

END

 

珍しいです。

何が書きたいんだよ、お前。

(本当に何が書きたいんだろう?)

小太郎の字が間違っていたら教えて下さい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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