なつき、初めてのつりを体験。

 

 

 

それは小さな・・・・・・

 

「なつきちゃーん」

とても30代とは思えない男、幸村がなつきの事を探していた。

肩には釣り竿が2本、かかっていた。

「あ、小助。なつきちゃんを見なかった?」

「なつきですか・・・?さっき、外でサスケと一緒にけん玉の練習をやってましたよ」

「ありがと」

幸村はそういって、フラフラと外へ出ていった。

 

 

カン カン カン

けん玉の音が庭に響いている。

サスケがなつきにけん玉を披露していた。

『サスケ、上手だね』

なつきは笑顔で紙をサスケに見せた。

「そうか?練習すれば簡単にできるぜ」

『なつきはまだ、大皿にしか乗せられないんだよ!』

その文字を読みとってサスケはフッと、嫌味たっぷりに笑った。

「なつきは、不器用なんだな」

『失礼だなー!!』

なつきは頬を膨らませて怒った。

「どうしたの?」

そこへ、幸村がやってくる。

たちまちなつきの表情はぱっと明るくなった。

『幸村兄さん、サスケがなつきのことをいじめるんだよ』

紙に書かれている内容をみて、幸村は苦笑する。

「なつきちゃん・・・そう言うのは無視しておけば良いんだよ」

『虫?』

「虫じゃなくて、無視。

 つまり、放っておけば良いって事だよ」

『なんで?』

「それはね」

幸村はサスケを見てクスリと笑う。

「サスケの精神的な部分がまだ、子供だからだよ」

『なるほど』

なつきは感心したような顔になる。

どこに感心をしたのだろうか・・・?

「俺が子供っぽいっていうのか?」

「うん。そうだよ。

 人参が食べられないようじゃあまだまだ子供だね」

その言葉を聞いてなつきは必死に笑いをからえた。

体が小刻みに震えている。

「ところでなつきちゃん」

幸村は、くるりとなつきの方へ体を向けた。

「これから釣りに行くんだけど、一緒に行かない?」

『どうしようかな・・・・』

少々不安げな表情で紙を見せる。

「どうしたの?」

不思議そうな顔で幸村は見つめる。

『あのね・・・なつき、釣りをするのは初めてなんだ』

「良いじゃん別に」

にっこりと笑う幸村。

その表情になつきの不安は解けたのか、

『じゃあ・・・やってみる』

と、小さな字で書いてあった。

 

 

 

〜つづく〜

 

ごめんなさい。

明日には続きを書きます。

今は時間がないので・・・。



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